よし!今回は【種石】(しゅせき)について教えよう。
しゅせき~?先生が毎朝やるやつ~?
まだまだ発想が子供じゃのぅ。それは出席じゃ。よいか?
「種石」とはな、相手の石を挟むために必要な石のうち、その石のおかげで良い手が打てる石の事を言うのじゃ。
図は、わしらが黒の場合じゃな。
c6に石を置くときのe4が種石になるんだね!そうすれば、Xのラインが取れる。
うむ、そうじゃ。
そして、種石の他に「邪魔石」(じゃませき)というのがある。
邪魔石とは、その石があることで、一度にたくさんの石を取ってしまったり、自分の石がひっくり返しやすい状態になってしまったりする。
そのように自分にとって悪手になってしまう種石の事を邪魔石と言うんじゃな。
邪魔石か…じゃあ、今の状況でいうとg3が邪魔石っていうこと??
g6に置くと中割り出来る手だと思うけど、g3が黒だからg6に置いちゃうとたくさん石を取っちゃうことになるよね??
まだ序盤から中盤にかけてのこの状況で、自分の石を増やしても良くないし。
うむ、そういうことじゃ!!それが邪魔石ということじゃよ。
g6に置くことで取りたくないg4、g5も取ってしまうからな。
うむうむ、なかなか良い調子じゃな!!
では、次に行くぞぃ。f4を種石として使用したい場合おぬしならc1かc7どちらに置くかのぅ?
えっへん!!任せてよ!!c1でしょ??
はぁ…まだまだじゃのぅ…。後の事を考えてみるんじゃ!
c1に置くと、c2、d2、e3を取ってしまうじゃろう??
つまり、もしもf4が白だったならば、c3のみ取るからこの状況では好手になるのじゃ。
c1に置く場合はf4は厄介者になるわけじゃ。
そっか!確かに、c7に置けばf4の石は種石になるから中割りができる好手になるんだね。
一つの石でも、種石にも邪魔石にもなっちゃうんだね!!
色々な視点で盤面を見ないと分かんなくなっちゃう。
よ~し、もっと打ち込んでいかないと!!
その心得はよいぞ!
実践では、種石にも邪魔石にもなり得る石がたくさん出てくる。
じゃから、実践あるのみじゃ!!
種石の意味は分かったけど、実践での見分けるためのコツとかないの??
オセロ仙人なんでしょ~??
ちょろっとイラッとすることを言うなぁ…お主は…!!
じゃからまずは実践で勉強していく事が大事ということを言っているじゃろうが!!
じゃが、ちょっとしたコツはあるからしょうがないが教えてやるかのぅ。
まず、この石が自分の石だったら中割りできるんじゃがな…ということがよくあるのじゃ。
まずはケーススタディをしながら慣れていくのが一番じゃ!!
わしらは黒じゃ。この状況じゃとc6に黒石を置ければ中割りが作れそうじゃな。
じゃが今は置くことはできん。
黒を置くにはまずどこを黒にできれば良いかのう??
う~ん、c6に黒を置ける状況だから…c3、c4、e4、f3のうちどれかを黒にすればいいよね。
うむ、ここでポイントじゃ!
すでに他の石に囲まれている石を種石とするようにした方が良いぞぃ。
外側に種石を作っちゃうと、次の相手の番で作った石を消されてしまう可能性があるからじゃ!!
そのポイントを頭に入れながらどこに黒を打てばよいか考えてみるのじゃ。
黒が置ける場所を赤印で、この状況で黒が置きたい場所がc6の赤枠じゃ。
赤枠がc6の種石だから、赤枠が黒石になるようにすればいいんだ!!
ということは、d2、e2、f2、g3、g4、g6の6箇所が置く場所の候補だね!
うむ、そのとおりじゃ!!
では、一つずつ見ていくとするかのぅ!!
d2に置いた場合は赤枠にあるc3を黒に出来て良い手のように見えるんじゃが、次に白をc2に置かれて種を消されてしまうかもしれん。
d2はここでは有効な手にはならないようじゃな。
では、次はe2に置いた場合じゃ!
お~!e2に置けば種にしたいe4を黒にできるし、次に白が打ってもe4を消されないよ!
ふむふむ!もし相手が次にわしらが置きたいc6に置かれた場合でもさっきe2に置いた列が黒じゃから中割りができるのぅ!
これはなかなか良い手かもしれないな!
では、どんどん行くぞ!
f2に置いたら種石にしたい「c3、c4、e4、f3」のどれも黒にならないからf2に置いたらダメだぁ。
じゃあ、次はg3だね…って、g3は種石はできるけど、黒石を取りすぎちゃってダメだね。
g4の場合は種石にしたいc4とe4を黒に出来るんじゃが、これも斜めのラインを摂ってしまうし、黒がちと多すぎじゃな!
c4とe4二つも種石に出来て、種石が消されにくそうだから良い手かと思ったよ!ボク、間違えそうだな。要注意だね!
最後はg6だけど、何一つ種石が黒になってないから、ここにも置かない方が良さそうだね!
ほっほーん!?果たしてそうかな?現時点では良くないかもしれんが悪いわけではないぞぃ!
g6に置けばf6が黒になり、わしらが最終的に置きたいc6に白が置けないんじゃ!
まだ、次以降に中割りのチャンスはあるわけじゃよ!
これで全部だね!じゃあ、d2、e2、f2、g3、g4、g6の6箇所の中でどこに置けば一番良い手なの?
ボクは相手に打たれる事を考えてe2が良いかと思ったよ!
うむ、順調じゃ!順調じゃ!
わしらがe2に置いて、もし次に白がc6に置いたとしてもe2の列で中割りが出来ておるからまた次に繋げることができるからのぅ!
お前さんが言うとおりe2が良いと思うぞ!
あと、白石がc6に置くことを阻止できるg6もわしは比較的良い手になるかと思うぞ!!
ふ~。実践では短時間の間にどこに置けば種石になるか、
邪魔石になるかとかいろいろ考えなきゃいけないから大変だ…。
うむ、局面ごとにどこが好手、悪手かを見極めることができるようになるにも、実践の繰り返しで慣れる事が何よりも大事なんじゃ!
時間がゆっくり使える対局では、自分が打つことで3手先にはどんな状況に変わっていくのかを考えながらやると良いぞぃ!!
次は、作った種石を消されないこつを教えるぞ!